Hunnigan, Sloane and Minchin

グランドミュージカルとか映画とか

2023年ウィーン&ブダペストの旅。[終] 7.グドゥルー宮殿観光、そして帰国

とうとう最終日。観光のみですが少し遠出して大変良い場所に行けました。

行ってみようグドゥルー宮殿

郊外電車 HÉV

初めての一人ヨーロッパ旅ということで当初から無理はしない設定を貫いてきたのですが、ブダペストの観光は時間があるのでちょっと市内から外れた場所に行ってもいいのでは…と決めたのが、この日目指したグドゥルー宮殿 Gödöllői Királyi Kastéyです。
エリザベートについて調べるとハンガリー王妃となった際に与えられたシシィお気に入りの居城として出てくる場所で、多分人生で一番シシィに興味がある今行っておいた方がいいだろうなということで決定しました。

ハンガリー到着時にも使った地下鉄M2線で市内中心地からウルシュ・ヴェゼール広場駅 Örs vezér tereに向かい、郊外電車に乗り換えて1時間弱ほどの道のりです。
ウルシュ・ヴェゼール広場駅では大きめのショッピングモールが見えたので帰りに寄ろうと決意。

郊外電車の中でおじいさんに「〜〜〜〜グドゥルー?」と話しかけられたので「グドゥルー行きます!」と英語で返しておいたけどén megyek Gödöllőhözくらいなら返せたかもしれない…(大体通じるだろう)。おじいさんはそれを聞いて「〜〜Sissi!Sissi!」と言っていたのでなんかみんなシシィが好きだな!みたいなこと言ってたんじゃないかなと思います。

さて前日に市内のツーリストインフォでグドゥルーはブダペスト市内フリーパスの範囲外であると聞いていたので、切り替えのイロナテレプ駅 Ilonatelepで降りて切符を買う、と決めてこういうやりとりや郊外の景色を楽しんでいたのですが…あの…人がいない…。
仕方ないのでグーグル翻訳に謝罪と差額は幾らか質問する文面を用意して、現れた改札係に見せたら理解してもらえて、支払成功しました。(料金エリア越えたので大体来るだろうと思ったタイミングで来ました)普通に片道分1枚の金額だったので買っておけばよかったのかもしれない…。

エルジェーベト公園 Erzsébet park

グーグルマップばかり見ていてどうやら到着の気配なので下車。
…してみたけど門まではちょっと歩くのかな?と悩んでいたら一駅前だった様子。
でも何やら森に歩道があるので言ってみるとあれまぁ。

シシィっす。
こちらはエルジェーベト記念自然保護公園だそうです。駅からこの銅像までまっすぐな小道が作られていて、ウィーンのシシィ博物館にあった「決してあの小道を手放してはいけなかった」という結婚について書いた本人の詩を思い出します。そういうことなんでしょうね。銅像の奥にも森は広がっていて、そちらには行かなかったけど大変綺麗な場所でした。

グドゥルー宮殿 Gödöllői Királyi Kastéy

駅の反対側へ渡り見えていた門を通り過ぎ次の駅を越えて辿り着きました、グドゥルー宮殿。*1うっすらピンクでかわいい外観。何より先程の公園からずっと続く郊外の森の中に佇む様子がものすごく気持ちいい。

チケットを買いこちらも音声ガイドを借りて入場。日本語対応がありがたいですね。シシィ博物館ほどこなれた作りではなくいかにも学芸員の読み上げという感じですが。

エントランス。天気の良い日だったので日差しがきれいです。

さてこのグドゥルー宮殿、2019年のガイドブックには「撮影禁止」とあります。
観光ブログなどを見ても同様で、中の様子はいまいちわかりませんでした。*2が、コロナ禍明けての措置なのか館内は「フラッシュ不可、撮影自由」の看板が。
というわけでバシバシ撮ってきたので貼ります。エリザベート観光の参考にしてください。めっちゃオススメです。

居室、礼拝堂、隠しトイレ。
最初はマリア・テレジア女王の家臣グラシャルコヴィチ伯爵家のゆかりの品の展示が続きます。この辺はまだ本当に撮影可能なのかこわごわして撮影あんまりしなかったので後悔してます。しかしきれいな空間。

ハプスブルクど〜ん。戴冠式ど〜ん。アンドラーシがいるのがやはりハンガリーらしくてにくいですね。

アンドラーシの肖像。イケであります。

赤い壁紙はウィーンのホーフブルク宮殿と同じ、パイナップル柄です。
夫婦並んだ騎馬像が素敵でした。騎馬の肖像画もすごくたくさん。

そしてすみれ色の壁紙はシシィの空間。

あまり見ない肖像画が多いのも素敵でした。画風もかっこいい。

 

特に印象深かったのがこちら。「聖イシュトヴァーンのマントを縫うシシィ像」

戴冠にあたり、国民感情に訴えるため描かれたというわかりやすいエピソード。
実際に縫ったのかはよくわかりません(女王として刺繍をする風習があったとか無いとか言ってたような)でしたがここで着ているドレスはおそらく入った時に展示されていて(撮り逃したね…)すごく小ぶりだったので多分実際着てた姿を描いたわけではないんじゃないかなぁ…。
推しと推しが繋がった上にハンガリー側のシシィのイメージ作りも見えて一人興奮している怪しい観光客となっていました。本当に来た甲斐があった…。

マリア・テレジアも滞在したことがあるということで、オーストリアハプスブルクのみなさんの展示も盛んでした。(この廊下の肖像画み〜んなハプスブルク。殆どに音声ガイドがあるのでさすがに聞きれなかった…)


中庭にシシィが厩に出たというグリーンのテラスの復元がありまして、

カフェになっていてお茶を楽しめました。

このカフェに入る前、展示を一通り見ておみやげを買って下階に降り、現れたホールに椅子が並べてあってシシィのイメージビデオがモニターに流れてたんですが、ここでちょっと足を止めてしまいました。
推しが…おる…。
昨日ラ・マンチャの男の主演をしていたNémeth Attilaがフランツ・ヨーゼフ役で出ていたという映像作品…ここにあったのか…。奥様がシシィ似ということで出演したっぽいショートビデオなので登場ちょっとなんですけど、全部見てしまいました…。来てよかった(?)

シシィの愛した場所、との触れ込みで紹介されることが多い場所ですが、本当にウィーンの石造りの街の中心としての宮殿とは対をなす緑豊かな城で、こういう場所が好きならウィーンが合わなくても仕方ないと思わせられるロケーションでした。これも行って実感できてよかった。

他にも屋内馬術場や小劇場があるようなことがガイドにはあったのですが、あまり奥に行く人もいないしそろそろ時間も惜しいのでお庭をぐるっと歩いて出ることにしました。
帰りの電車は学生の下校時間のようで賑わってましたね。

アールカードブダペストモール ÁRKÁD Budapest

さてウルシュ・ヴェゼール広場駅に戻ったところで地下から朝見たショッピングモールへ。目的はDVDとスニーカーとか見れたらいいな…といったところで練り歩きました。が、映像ソフトは本屋さんも電気屋さんでも取り扱いが見当たらない…。もうそういったものなんでしょうね。昨日見た本屋さんが珍しい場所だっただけで。スニーカーも見知ったブランドが並んでるだけなので諦めてしまいました。
しかしこういう生活圏を見れただけでも楽しかったな。ということで離脱。

ブダペスト西駅Nyugati puと有名なマクドナルド

ここからはあまり決めずに行き逃した場所を追ってました。とりあえず路面電車で西駅Nyugatiへ。なんたってここには元はシシィの控えの間だったという世界一美しいマクドナルドがあるという…。

行きました!マックだった。言うてもヨーロッパっぽいマックにはウィーンで入っちゃったしなぁ…と写真だけ撮って退散することに。「マックだから高校生が宿題とかしてるよ」とは聞いてたけどそんな空気だけ味わうことは出来た。もう一枚の写真は西駅。

ここまでの途中で輸入ミュージカルの中心地マダーチ劇場Madách színházを通りかかったのだけど撮影失敗してしまい…。*3エルジェーベト通りErzsébet krtは次回行ったらもっとちゃんと楽しみたい界隈でした。

中央市場Nagy Vásárcsarnok

最終日としてやること、おみやげ探しがまだ残っています。
この日までとっておいた中央市場に行くことにしましたが道に迷いまくって16:30。17:00までなので店じまいの雰囲気がある中歩くことになってしまった。

とはいえ1階にはほぼパプリカと、日本には持って帰れない肉屋さんしかありません。ちょっと違うな…と思い2階に行くと定番のカロチャ刺繍やら革細工やら。これよこれ。というか昨日の午前中に来たらよかったって感じのバッグが結構ある…。店員さんもフレンドリーで簡単な英語で楽しめました。

この旅唯一の失敗

この日の朝思い出したことがありました。グヤーシュ食べてない。
だが思えばこの旅行の無理をしないの中には、量やチップなど勝手がわからないのだからレストランやカフェに無理に入らないというのも込みでした。ただブダペストが楽しすぎて忘れてたんですね。まぁちょっと嫌な話ですので手短に。

おみやげを買ってさて、さてレストランを探そうと地球の歩き方にある日本語メニューのあるというお店を2つほどグーグルマップで検索。すると無い。コロナ禍中に閉店している…。仕方なく大通りのお店に入り、ここまで通り雑な英語で一人でも入れるか聞こうとしたらでかいウエイターが英語で返した言葉が聞き取れず、えっと反応すると「OK OK サンキューサンキュー」しか言わなくなりました。とりあえずグヤーシュがあればいいのでメニューを見てみるけどハンガリー語ドイツ語英語が小さく詰めていてすごく見づらい…。ツーリストセットがあったのでそれを言うとはいはいって感じで何皿かも聞かせてくれない。聞いたけど。その後もずっとOK OK サンキューサンキュー。会計を頼んでも全然来ない。見かねた女性店員が「どこから来たの?」とか気を利かせてくれましたけどあの男はスゲー舐められた感じしかなくて不愉快でしたね。イシュトヴァーン大聖堂の眼の前のクセに…。

しかし、食事の場所に入るハードルがこうも高いと日本のホテルの朝食に土地の名産があったりするのも理に適ってるなと思いました。ホテルと空港は基本的に規格化されている場所でどの国から来ても過ごし方が変わらない場所で安全とも言える。今回のホテルにはあまりハンガリー料理らしいものが無かったけど、あったらそうしようと思わなかっただろうなと。色々考えてもムカついたことは変わらん…。
ちなみにグヤーシュは自分が作った方が美味い程度の味でした。

腹たち紛れにOpiに戻ってばしばし撮影してホテルに帰りました。
これならOpiのメンバーが出てたRebeccaコンサート行けばよかったわ。ぷりぷり。

帰国

一晩して帰国の朝が来ました。
事前に早く出るので受付に朝食は不要の旨を伝えておいたら朝食を紙バッグに入れておいてくれて親切さが沁みます。最後に宿泊税の現金支払があったので多めおつりをチップとして出して感謝を伝えて退出。(前日の腹いせでもあったよね…)

朝日の当たるイシュトヴァーン大聖堂がすごく綺麗でよかった。こういう風に街が作られてるんですね。(昨日はごめんやでって聞こえた気が…ということにしました)

朝食に入ってたりんごはやわらかくてまるかじりが余裕でできる品種でした。味は薄かったけど。リストフィレンツェ空港は驚くほど小さかった。
帰国前に家族に電話。出国は本当に寂しかったです。Mark Seibert,Dolhai Attila,Németh Attilaみたいな俳優たちのいない国に帰るなんて…あのクソデカ会場での観劇生活に戻るなんて。人間多すぎ東京に帰るなんて…。

唯一の失敗と書いたけど嘘ですね。2度目のやっちまったがここの免税店。
売ってるから大丈夫かな…と小さめのトカイワインとジャーキーを購入してしまう。(読む方は豪快な気の緩み方をお許しください。ちゃんと法が許さなかったので。)
お酒はここで未開封証明のSTEBsというバッグに入れて貰えば持ち込み荷物としてOKだったらしいのですが、カタール空港のトランスファーで没収。完全に無知故に。(スタッフさんに聞いてレシートがあればOKと言ってくれた方もいたのですが色々焦りすぎてもう英語対応する力がありませんでした…)
ジャーキーは地球の歩き方に日本は肉の持ち込みダメ、とあったのに、知ってたのに。日本語で言われるまでぼやっとしてましたね。降りる前に一袋食べました。おみやげ-1。
まぁまぁ痛手というくらいの値段で、人生二度目の海外だったので勉強代だと思うことにしました。

リストフィレンツェ空港からは5時間のフライト、とても空いていたので足を伸ばして眠り、カタール空港は8時間待ち。仮眠が取れる休憩室を使ったり電源のある場所でブログを書いたりして過ごして再び12時間かけ成田へ。もうあまり怖いことも無く、ただただ寝て飽きたらタブレットに入れてあった動画を見て過ごしぼんやりしていました。

おしまい

終盤は色々ありましたが、念願のヨーロッパ旅行はとても幸せなものでした。行けなかった場所、後から調べて行きたかった場所、興行もあるし、すぐにでもまた行きたいくらい。背中を押してくれた友人たちに大変感謝しています。

*1:しばしばゲデレーと発音されますが、インフォメーションで正しい発音を訪ねたところグッドゥルーと強めに言うのが正しい感じでしたのでこの記事の表記はグドゥルーで統一してあります。ゲデレーならすごく口をすぼめて発音すれば正しいのかな…

*2:正直それで行くのためらってたところもあります。

*3:この週の演目はマンマ・ミーアだったので行く予定からは外してしまったのでした。他にはメリー・ポピンズやジョセフが人気のようです。