Hunnigan, Sloane and Minchin

グランドミュージカルとか映画とか

2023年ウィーン&ブダペストの旅。4.二都市間移動…だけじゃない日

初観劇を終えてぐっすり眠ってウィーンからブダペストへ出発の日になりました。
正直ここまでは「楽しいけど…あと4日は長くね?」と思ったりもしたけど…結果この旅一番エキサイティングな日になってしまいました。

どうぞ。

観光 or 出発

昨晩の興奮も冷めやらぬ朝。12時までにチェックアウトでブダペスト行きの列車ユーロシティは13時前発。なので朝イチで元気があれば昨日行けなかったシェーンブルン宮殿にささっと行ってもいいかな、と考えて就寝したのですがそう甘くなかった。生理開始でした。帰国直前くらいを見込んでいたけどそういえば昨日からちょっとおかしかった…。これは下手な運動は難しいと判断し朝食即痛み止めを早めに飲み荷物をまとめ、ウィーン中央駅Wien Hauptbahnhofに早々に移動することにしました。

街中で気付いたことを少し。

去る前に。

  • 歩きタバコすごい多い
    街中は少しオーガニックで甘い香りがする。*1。多分パンなのかな。
    ただし、人が集まるとここで煙草の臭いが交じります。空港を出てから屋外は喫煙可ということに気付いて驚きました。結構露骨に嫌な顔してる人もいる。
  • 地下鉄のドアが手動
    結構鉄道の作りが違うなと思う点は多かったです。ドアのレバーは重くて自力で開けられず、見かねた人が開けてくれました…。
  • エスカレーターは右寄り。
    今割と気になるトピックスなんですけど、混んでなくてマナーというほどきちきちした感じもないけど片側寄りになっているあたりあの形状の乗り物では自然と起こることなのかもしれないですね。
  • 無料公衆トイレもある。
    基本有料とは聞いてたけど街中にあるはあるんですね。一度覗いて見たけどとても使えたものでは…。ただこれも福祉だなぁと思ったりしました。
  • 英語は凄く流暢。
    接したのがほぼ観光地の店員さんだから当然かもしれませんが、ナチュラルなスピードで話される方しかいなかった。なので気をつけないと聞き落としやすい…。
  • どこにでも充電器
    飛行機からUSB充電はあったんですが、ホテルのコンセントの脇に縦長の穴が空いてたのには驚きました。ユーロシティにもあったけどすごいゆっくり充電でした。

ウィーン中央駅 Wien Hauptbahnhof

路面電車で到着。またしても駅名をチェックし間違えて途中で降りた懲りなさ。
ここでおみやげも買えたら、と思ってたのですが日曜日ということで全然お店が開いてませんでした。
早く来すぎて出発ホームの掲示前なのでInfoに行き質問し、強めに「Ten」とだけ返され行ってみたら大きくBudapestと壁に書いてありました。決まってるのね。
そろそろ慣れた感じでパン屋さんでジュースだけ買って列車が来るまで1時間半ほどベンチから動かず待機。幸い腹痛は全くありませんでした。

この旅一番の心配事

ちょうど列車が到着した頃にホームに移動できて、待機中に改めて画像翻訳で確認したチケットの車両番号に乗り込み席を探しました。6人乗りコンパートメントには小さいお子さんを連れた4人家族が先に入られていて、お父さんが私のスーツケースを見て荷物置きに上げてくださりお子さんが私の予約席だった窓際に座ってたのを移動させようとしたので「そのままで大丈夫!」と拙くもお伝えし席に落ち着けました。

いやーここで、安心してちょっと泣きそうになった。

散々ググった通り荷物置きはコンパートメントの頭上の棚。私の身長は160cm以下。スーツケースは65L程度。絶対大変だし上げられなくて通路に置いて同乗者に嫌な顔でもされないだろうかと想像をしていたくらい、これがこの旅一番の心配ごとだったんですよ。親切なご家族と一緒で良かったです。ハンガリーの方だったのでこの旅初めてのköszönöm szépenが言えた思い出。

2時間半の旅路、ここで寝ちゃだめだよねって思ってたらご一家も後から来た一人の女性もみんな寝てました。出発後と国境通過後の2度の検札も問題なく、いよいよブダペストです。

ブダペスト東駅Keleti pályaudvar からホテル、ホテルから…

下車時もご一家のお父さんに荷物を下ろして頂き改めて篤くお礼を伝えて下車。ブダペスト西駅Keleti pályaudvarに到着です。かっこいい駅。ウィーンからアジア人観光客が急に増え気がします。西駅周辺はちょっと池袋の西口みたいな雰囲気でした。(路面電車にチケットを持たず乗りかけて1ブロック一周して戻り結局地下鉄に乗って出たその間に三回くらい変な調子で話しかけられた…)

72時間チケットを買いウィーンと同じ間違いはすまいとよーく行き先表示を見て地下鉄M2に乗り込み、デアーク・フィレンツ駅 Deák ferenc térへ。ウィーンで一度も見なかった検札係がこちらでは大きな駅のホームや階段周りに控えてます。バーコード読み込んでもらい通過し一旦外にでて世界遺産の地下鉄M1に乗換…えるつもりが盛大に道を間違えて10分で済むところを20分くらいかけ徒歩でホテルまで到着。

ぎゃー素敵なアパートメントホテル!

(室内は散らかしたあとの写真しかなかった…)

そもそも旅行会社頼みでアパートメントホテルというものがあんまりわかってなかったんですね。キッチン付きも嬉しいし、きれいだし、何よりヨーロッパのアパートメントで過ごすというミーハーな夢をお手軽に叶えてくれる最高の宿でした。さて荷物を置いたら早々に外出。
急いでます。そう、急いでたんです。

コンサートに行くのだ

私がブダペストに興味を持ったきっかけはハンガリー版ロミジュリです。
フレンチミュージカル ロミオ&ジュリエットの、世界中の映像が残ってる中でもなんか濃いバージョン。そのロミオ役だったドルハイ・アッティラDolhai Attilaのコンサートがこの日ブダペストにてある、ということだったので行く予定で動いていました。

彼はロミジュリの後オペレッタに専念する時期もあったものの今もミュージカルに主演しています。最近はIstván, a királyというハンガリーの歴史ロックオペラ*2の敵役が定着していて、今回は見れなかったけどいつか必ず見に来るつもりです。
最近はジキル&ハイドにも出てますね。

閑話休題
鉄道のストライキもなく、ブダペストには時間通り到着。しかし駅でもたつき乗換え失敗し徒歩移動、その上ホテルから出ても日曜で開いてる場所の少ない両替を探し、地下鉄もやはり混乱し開始の17時から40分の遅刻。そもそも入れるのか…。

事前に調べていた通りライブハウスは博物館近くの古い建物のバーの中。
「今から入れますか?」とGoogle翻訳に表示させて*3受付っぽい場所でスマホいじってる女の子に見せると「知らね。聞いてくる」と。戻ってきて「上行って」。マジか。じゃあ…遠慮なく…。
えらい階段を登って上階へ行くとバーがあって寛いでる人々。一段上がった奥の間へ抜けると…

いるー!

そこで歌っている…!!
ライブハウスというか簡素なホールで、まだ明るい時間なのでカーテンから光が漏れている…。こういう場所でバンドを従えあのバズーカ声量で歌っているのが聞けた…私聞いている…?!

しばし一人で楽しんでいたらこのコンサートの情報をInstaで教えてくれたDolhaiファンのBertaさんが私を見つけてくれて、英語でトークを翻訳してもらい一緒に楽しんでいました。緊張しすぎてうまく挨拶も出来なかったのが申し訳ない…でもすっごく楽しかったです。「まだ2曲目で始まったばかり」とか「後ろで騒いでる人たちとAttiがスキーに行ったときに作った曲だって」とか。
歌われてるのはミュージカル楽曲ではなく彼のオリジナル・アルバムの曲ばかりなんですが、配信リリース時に聞いていたし気持ちのいいノリのロックなので全然退屈せず。本当に声がいい…。

そして客席にいたおじさんが舞台上に上げられて何やら楽しそうな感じになっていた時のこと。
「今からSzállj fel szabad madár(István,a királyの代表曲)のイントロの口上をあの人にやらせるんだって」
「へ?待って歌うの?え?え?」

ー日本で何回聞いたかという熱いイントロ
ーおじさんの言えてない口上
ーみんなで腕振り合唱…!
いやー…今回の旅では諦めてたのに、最高の体験でした。
いつか劇場で聞けても多分合唱も腕振りもきっと出来ないもんね…。

youtu.be 当日の動画上がってました

ありがたいことです

さてコンサートも終わり、みんな下階のバーへ。
1時間少々した頃かな。Bertaさんのご案内があり、こうなりました。画像

…はい。
私みたいな謎の客にも丁寧に対応して頂いて、パーフェクトでない英語でも3人で話せて、「2年前のブダペストオペレッタ劇場の配信みんな見てました」ということを言い「必ずまたIstván,a király見に来ます」と通訳してもらい伝えたら
「じゃあ来シーズンだねー」
と笑って言って貰えて最高に幸せでした。

いやー…出待ちって日本だと本当にしたことない(何話せばいいかわからぬ社交性の無さにより)んですけど、観光客としてできる限りをしてみようという気持ちが湧いてくるものでした。楽しかった!

それから待ち時間にBertaさんとも色々お話出来て、旅先で人が待っていてくれるというのも大変得難い経験でした。ありがたいご縁です。またお会いできるといいな。

20時半頃お店を出て、体調も優れたままで(忘れてたよね)、中心部の大通り沿いだったので結局30分程度かけてホテルまで歩いて帰りこの日は終了。観光地の夜のにぎわいも体感出来ましたとさ。*4

*1:これは友人が昔サンフランシスコに行った際「ずっと甘い匂いがする」と言っていたことから気になってたもので。日本は観光客には醤油の匂いがするらしいです。

*2:私はSNSでこの作品のファン活動をしています

*3:大事なときはこうすることにしてました

*4:夕飯は日本から持ってきたアップルパイを温めて食べました